顎関節の構造と働きについて

顎関節症の患者の中には「あごがはずれてしまうのでは」と言う不安を持っている人が多くいるようですが、そんなことはまず起りません。

顎が外れるほど大きく口を開けられなくなるのが顎関節症なのです。

そこでこの病気の特徴をよく知るために、まず顎関節症の基礎知識を知ることから始めましょう。

顎関節症は大きく分けると、以下の4パターンがあります。

の4つのタイプがあります。

これについて説明する前に、まず顎関節の構造についてよく見ておくことにしましょう。

あごの関節の構造を知れば顎関節症は治る!

まず、自分の顎関節を触ってみましょう。両耳の前に指を当てて、口を開けたり閉めたりしてみて下さい。カクカクとに動く部分がありますよね。

これが痛みや違和感の原因となっている顎関節(がくかんせつ)なのです。

顎関節は、頭の骨にある下顎窩(かがくか)と呼ばれる骨のくぼみに下顎の骨(下顎骨)の上部にある丸く突き出ている下顎頭が突き刺さって入り込んでいる構造になっています。

同じ関節でも手足などの顎関節以外の関節は 骨の端がクッションのような役割をする厚い軟骨で覆われ、関節が動くと軟骨同士が直接こすれ合うことで力を受けています。

下図の赤丸の部分が軟骨で、2つの軟骨がスムーズにこすれ合うことで骨が削れて痛みになるのを防いでいます。

関節と軟骨の構造

しかし顎関節は例外で、下顎頭と下顎窩との間には「関節円板」というクッションの役目をする組織があり、下顎窩と下顎頭が直接こすれ合わないようになっています。

関節円板は骨ではなくコラーゲンと呼ばれる膠原(こうげん)線維がぎっしり詰まっているものです。

関節円板は下顎頭の内側と外側にしっかり連結されていますが、あごが前後に動けるように前後の部分とはあまり強く結合していません。

特に前の部分とあまり強い結合をしていないという点が顎関節の特徴です。

顎関節は手足の関節の動きとは異なり、この関節円板によって口を開閉するときにあごにかかる圧力を吸収し、スムーズに動くことができる仕組みになっているのです。

こうした顎関節の関節組織は「関節包」という線維性の膜に取り巻かれており、関節包の内面には「滑膜」があり、滑液を分泌しています。

滑液は関節の動きを滑らかにするオイルというか潤滑油のような役割を果たしています。

この顎関節の構造を理解する事ができれば、なぜ痛みなどの顎関節症の症状が出るのかが分かりやすくなり、治療も効果的に行えますので、しっかりと理解しておいて下さい。