今ある痛みを抑えながら同時に根本的な原因を治す。

顎関節症の治療では、まず第一に痛みを取り去ることを目的にし、次には開口障害を改善して毎日の生活に支障がないようにします。

この治療には大きく分けて現在既に発生している症状を改善させるための治療と、顎関節症を引き起こした原因を発見して、その原因を取り除くための治療があります。

とりあえず、つらい痛みは開口障害を解決する事が先決ですが、それは一時的療法であって、根本的な原因は取り除かれていませんので、同時に根本的な原因も治療していなかいとすぐに再発する危険があります。

顎関節症に効果のある治療法として以下のようなものがあります。

それでは、1つずつ具体的にこれらの方法を見ていきましょう。

【1.認知行動療法】

これは歯ぎしりや食いしばりなどのいわゆるプラキシズムやその他顎関節症を誘発するような悪癖などがある場合に、それを本人にはっきりと認識させ、自分の意思でそれらを改善する行動を指導する療法です。

【2.物理療法】

痛みを感じたり開口障害のある顎関節などの患部を湿布などで温めたり冷やしたりすることによって筋肉の緊張をほぐして症状の改善を図る療法です。

【3.運動療法】

開口訓練や上下左右に滑らかにアゴを動くように訓練をすることで開口障害を改善する療法です。

【4.薬物を使う方法】

薬を使って患部の炎症を抑えて一時的に痛みを除去したり、筋肉の緊張を和らげて痛みを緩和する方法です。

【5.マウスピース(スプリント)を使う方法】

スプリントとはプラスティック製のマウスピースのことです。

これを装着することによって歯ぎしりや食いしばりによって顎関節に過度の負担をかけるのを防ぎます。

ボクシングなどの格闘技で使われるマウスピースとは異なり、とても薄く作られていますので、装着しても慣ればそれほど違和感はありません。

【6.外科療法】

関節の中を洗浄する関節腔洗浄療法や、手術によって癒着を剥がすことによって痛みを取り除いたり、口の開きをよくしたりする方法です。

外科療法が必要になるのは重度の顎関節症の場合であり、ほとんどの場合は必要ありません

こうしてみると、顎関節症の治療はほとんどが自分自身でできるものが多い事に気付くはずです。

顎関節症は原因を突き止めて、正しい治療法さえ分かれば、自分で治せる事が多いです。

段階的な治療法を取り入れる

治療に実施に当たっては、まず認知行動療法、物理療法、運動療法、スプリント療法などの自分自身で簡単にできる治療から始めてみましょう。

多くの場合は数週間もすればかなりの改善が見られるはずです。

それでも、どうしても症状が改善しない場合には専門医の診察を受けて薬物療法や外科療法などを検討しましょう。

顎関節症は、姿勢、歯ぎしり、食いしばりなど日々の生活の中での悪い部分の積み重ねによって起きていることがほとんどです。

時間はかかりますが、根気よく意識して取り組む事で確実に改善するはずですから安心して下さい。